自分が10歳のころを想像しました。毎日学校に行き、それなりに楽しく暮らしていたとは思いますが、「毎日が楽しい」なんて感じていた記憶はありません。そんな時に「何をしているときが楽しい?」と聞かれてもきっと「別に…」と答えに困ったように思います。しかし「なんか知らないけれど毎日イライラする」という気持ちになったこともないような気がします。何か嫌なことがあっても、一晩寝れば忘れてしまう程度だったような気がします。なんとなく時が過ぎ、特に何事もないかのように過ぎた日々だったような気がします。「なんか知らないけれど毎日イライラする」とはどういうことなのか、孫に詳しく聞きたいけれど、どう聞けばよいのかわからず、そのまま会話は終わってしまいました。
今の社会では、「イライラしている人がたくさんいる」と思われるような出来事や事件が多く目につきます。そしてそれは、働き盛り、子育て中の世代、などストレスがたくさんあるだろうと思われる人たちだけではなく、若者や、幼い子どもたちの中にも「イライラの空気」が蔓延していると私は、感じています。最近、毎月一回塾仲間と話をすることがあるのですが、「今の子どもたちは疲れているよね」という話をすることがよくあります。一体子どもたちの生活はどうなっているのだろうと思います。部活動が忙しい、宿題がたくさん出て忙しい、などそれなりに想像される事があるのですが、元気いっぱいの子どもたちも少なからずいますので、みんなが疲れているとは言えません。
疲れている子どもたちは、一体何に疲れているのか?話し合っていてもなかなかわかりません。私が出会う子どもは孫と、教室で出会う生徒ですから、せいぜい10数人程度です。実際のことはわかりませんが、時々私の目の前にも、疲れた子どもがいます。その疲れた子どもに「何をしてあげればよいのか」私は、考えなければいけません。疲れがたまると「イライラ」して、できることもできなくなることがよくありますから、私はやみくもに「頑張れ」と言わずに、疲れていることを受け入れ、疲れが少なくなるよう、いろいろ会話をして、いま困っていること(わからないこと)の助けになるような話をしています。わたしは、教える人より、そばに寄り添う人が、必要な気がしています。
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